マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。 日産自動車は外貨建て債発行で総額45億ドル(約6600億円)を調達する。巨額赤字の計上を受けて財務基盤の立て直しを急ぐ中、発行利率は最大8.125%と、同社として過去最高になった。ユーロ建てで13億ユーロ、ドル建てで30億ドルを起債。ユーロ建ては4年債(利率5.25%)と8年債(6.375%)、ドル建ては5年債(7.5%)、7年債(7.75%)、10年債(8.125%)に決まった。これまでの最高利率は1986年に発行した10年債の7.5%だった。信用格付けがジャンク級に引き下げられた同社は、今回これまでで最も高いクーポン(表面利率)を提示。市場では資金調達コストや利払い負担の増加への懸念が強い。 米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は、FRBが保有する銀行準備金の水準を現在の3兆2600億ドル(約477兆円)から、およそ2兆7000億ドルまで引き下げることが可能との見解を示した。FRBが「十分」と考える銀行準備の下限水準はバランスシート縮小をどこまで進められるかを判断する上で重要な指標。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、年内2回の利下げが依然として可能性の高いシナリオだと指摘。セントルイス連銀のムサレム総裁は、インフレ率には上昇リスクがあると述べた。ただ関税が物価に与える影響が長期化するかどうかは、現時点ではまだ分からないという。 トランプ米大統領はエヌビディア株が「トランプ関税以降に47%上昇した」と強調するとともに、FRBは「速やかに利下げすべきだ」と改めて主張。またテクノロジー株や工業株、ナスダック総合指数、暗号資産(仮想通貨)が軒並み最高値を更新しているとしてアピールした。一方、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、市場にはトランプ氏が計画する関税への警戒感が欠けていると懸念を表明。関税のニュースへの反応において、「残念ながら市場には油断がある」と述べた。 イーロン・マスク氏は、自身が設立した人工知能(AI)企業xAIのAIチャットボット「Grok(グロック)」が近くテスラの車両に搭載されるようになると明らかにした。マスク氏は「Grokが近々テスラ車にやって来る」とX(旧ツイッター)に投稿。「遅くとも来週だ」と続けた。この数時間前、同氏はGrokの新バージョンをビデオライブ配信で紹介。配信では、自身とxAIのチームメンバーが音声会話機能の改善や、オープンAIなど他社のモデルを上回る主要評価項目の結果をアピールしていた。 石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成するOPECプラスは、10月からさらなる供給拡大を休止する方向で協議している。参加国代表らが明らかにした。協議はまだ初期段階で、正式な決定は下されていないものの、OPECプラスは停止していた日量220万バレルの供給を9月に完全に回復させる暫定的な計画をすでにまとめている。その一環で、9月分として最後に日量55万バレルの生産引き上げを実施する見通しだという。 その他の注目ニューストランプ関税、ルラ氏にとって追い風か-2026年ブラジル大統領選前に 「ヌテラ」のフェレロ、WKケロッグを31億ドルで買収へ-米進出加速 エルメスの初代「バーキン」、過去最高14億円で落札-買い手は日本人 |